トウモロコシの水耕栽培

トウモロコシの水耕栽培-バーミキュライト編

秋に向けて暑い時期からトウモロコシの短期集中栽培をしてみようと思います。
トウモロコシは急激に成長するため、肥料をたくさん与えるというイメージの野菜です。

水耕でトウモロコシなんてあまりやる人はいませんが、面白いのでやってみました。失敗するかどうか、うまく大きい実がとれるかどうかは、土耕で畑でも条件が悪いとだめです。また、害虫がひどい時期なのでむずかしいかもしれません。

ただ、肥料分に関してはすきなだけ溶かして与えられます。バケツに溜まった水なので、いくらでもすぐに肥料をきかせることができますので、肥料不足でだめになることはないかと思います。よくあるトウモロコシの肥料不足の事例は葉が薄緑色になり、黄色がかっていき、非常に小さいうちに出穂してしまうというものです。

ただ、水耕だと、イネのようになってしまい、これで植物が成長することができるのかとうことのほうが疑問です。大きい実ができるかは、栄養と太陽の日当たりの問題です。日当たりの十分でない家の周りの敷地ではだめかもしれません。綺麗な食べられる実が収穫できるかは、害虫に食べられないかどうかです。また、カラスもトウモロコシが大好きです。

これらのことから、このトウモロコシの水耕栽培は緑の濃い葉の状態で出穂できればいいかと思います。出穂すれば、即座に雌花が出てきて小さいトウモロコシがいくつもできます。これはヤングコーンといって、よく缶詰で水煮が売られているものです。あれがとれますので、それでもいいと思います。

正直、6月過ぎには害虫が発生して無農薬では難しいトウモロコシですので、まして夏場なんて害虫の被害を受けないなんて無理だと思いますので、早々に収穫してしまおうかと思います。


トウモロコシの水耕栽培-発芽から定植


とにかく、発芽が一番大変でした。おかしな話ですが、春先は簡単すぎるくらいのトウモロコシの種まきが3回もやり直しです。しかも、発芽率は10%という結果。30度近い最低気温では発芽は不可能なのでしょう。意地で、どうにか発芽させた1本を大事に育ててみたいと思います。



トウモロコシの水耕栽培
バーキュキュライトをセルトレイにつめます。

トウモロコシの水耕栽培
トウモロコシの種です。

トウモロコシの水耕栽培
低温でないと発芽が難しいです。
この時期は暑く、3回目でようやく1本だけ発芽してくれました。

トウモロコシの水耕栽培
定植のため一度抜いて、根を洗いました。

トウモロコシの水耕栽培
バーミキュライト培地の水耕栽培装置へ定植です。

トウモロコシの水耕栽培
まだ、あまり成長は見られません。
成長は高温すぎるため、かなり遅いかんじでした。

トウモロコシ成長
少し、撮影が飛びました。結構な日数が経っています。

トウモロコシの水耕栽培
だいぶ大きくなりました。
そろそろ出穂しそうな感じですが、茎が細いです。
時期が通常の栽培よりも遅く、猛暑期なので上手くいかないかもしれません。

トウモロコシの水耕栽培
このとおり、水稲かのように水浸しです。
これが水耕である証です。
イネ科なので似ているのは当然ですが、しかしここまで水耕って可能なものなのです。
→しかし、さすがにバケツのバーミキュライトの下のほうがかなりの無酸素状態になっているようで、硫化水素の匂いも若干します。家の中だったら臭って耐えられないでしょう。
そこで、水位をさがえために、今の穴の3cm下に穴をあけました。

トウモロコシの水耕栽培
出穂の時が来ました。しかし、細いです。人差し指と同じくらいの太さです。
地面で上手くいっているときは、直径が3cmはあります。

トウモロコシの水耕栽培
雄花がシッカリと出来上がっています。
このすぐ後には、葉と葉の間がとても広くなるように、茎が伸びていきます。
この瞬間はすごいです。出穂の瞬間が記録できてよかったです。

トウモロコシの水耕栽培
2日後です。節間が伸びてきました。



トウモロコシを水耕栽培してみて


非常にいい成長でおどろきます。イネ科なので水稲と一緒だといえば簡単そうですが、たしかにバケツで育てていますので、まるで、お米を作っているような感じでもあります。トウモロコシは乾燥に強い、干ばつの多い場所でもどうにか栽培できる穀物がトウモロコシのようなイメージですので、乾燥が重要なのでは?と思っていたので、おそらく、すぐにだめになるだろうと考えていました。

ところが、暑さによる成長遅れ以外はうまくいき、普通に成長しました。普通は風で転倒しないようにしっかりとした支柱で止めるところですが、バーミキュライトに水が溜まった培地なので、固定するという事自体無理です。そのままよこ倒しぎみのまま栽培しました。

インパクトがあるかなと思いトウモロコシ水耕をしたのですが、あまりに変化が少なく、少し期待はずれでした。なにもしなくてよく、いつのまにか少しづつ大きくなっている、変化が起きない。こういう感じです。

ただ、出穂の瞬間は圧巻です。それまで貯めていたパワーを出しきる時です。タケノコと同じような仕組みになっています。それまでは、葉と葉の間がぎっちり詰まっていましたが、出穂すると、背丈が50cmから一気に2m近くになります。このときは葉の間が30cm感覚くらいに伸びます。

つまり、タケノコとと竹の関係と同じような感じです。そして、あっという間に雌花が出てきて、肥大し、あっという間に収穫です。この最後のラストスパートの時がトウモロコシの醍醐味かもしれません。







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